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ゲート-自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり [か]


ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編〈上〉 (アルファポリス文庫)

ゲート―自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり〈1〉接触編〈上〉 (アルファポリス文庫)

  • 作者: 柳内 たくみ
  • 出版社/メーカー: アルファポリス
  • 発売日: 2012/12
  • メディア: 文庫



著/柳内たくみ  イラスト/黒獅子

元はネット小説でアルファポリスから書籍化 
私はアルファポリス文庫版でしか読んでないので現在刊行されている接触編の上下巻と炎龍編の上下巻まで既読

Wiki:ゲート 自衛隊彼の地にて斯く戦えり

アルファポリスだから元はWeb小説だろうなぁ程度の知識しかなくイラストで購入
帯かなんかで「自衛隊無双」ってあったんで特定の主人公を決めずに「戦う自衛隊そのもの」をメインにしたものなのか あるいは異世界より助けを求めてきた国に自衛隊が加勢すんのか?と思いつつ積んだままにしてたがいい加減 積んだラノベが倒れそうなので読んでみたところ思ったよりも面白かった

行われてるのは戦争なんで一般のラノベよりはるかに死者が多いです

主人公は自衛官の伊丹耀司(33) 離婚歴もある「おっさん」ではあるが職業が自衛官なだけに少年主人公はありえんわな 

東京銀座に突如開いた異世界に通じる門
そこから現れた軍勢が一般人を死傷した「銀座事件」を発端に日本は自衛のため門からの来襲者を鎮圧、更に門の先にある「特地」と名付けられた世界に存在する相手と戦う、あるいは交渉するために自衛隊が赴くことに

異世界に降り立った自衛隊はどう動くのか? 異世界を未開拓のフロンティアとして捕え、植民、資源開発に乗り出そうとする各国の思惑が絡む特地と日本の様子がストーリーとなっている


接触編 上

自衛隊が門を通って異世界である特地に降り立つことになった経緯が語られ、ユルめのメンタルの主人公が特定へと赴く原因となった門からの来襲事態に犠牲者を減らすために何をしたかなどの作品世界のや主人公の状況説明

門を通り日本に侵攻を行った帝国の側では明らかに分析不足であった反省がなされたものの、未だ日本との技術格差を理解していない帝国上層部は大義名分を掲げて他国からの兵を集め、門があるアルヌスの丘に陣取る自衛隊に挑むが結果は死屍累々
(もっとも皇帝は敢えて自衛隊に他国の戦力を始末させる意向だったようだが)

日本の外では門の中を知ることができない大国が門の中のフロンティアを虎視眈々と伺っていた

自衛隊に完敗の報を聞いても兵站の問題からそれほど大きな問題として捕えていない帝国皇帝
その三女ピニャ・コ・ラーダは敵(自衛隊)の偵察に向かい、盗賊の襲撃にあるイタリカの街にて自衛隊と出会う

異世界の「価値」を判断するためにも現地民との交流を行いながら行動する自衛隊 炎龍に焼かれた村から唯一の生き残りのエルフの上位種テュカ・ルナ・マルソーを救出
その後 別の村を襲う炎龍を撃退するが被害は大きく、難民化した村人のため難民キャンプを設置
難民を襲う盗賊を教義に則り殺してまわっていたエムロイ教の亜神ロゥリィ・マーキュリーは自衛隊の高機動車に興味を覚えて乗り込んできてそのまま行動を共にするようになる
難民キャンプにて師の元で魔法を学ぶ賢者レレイ・ラ・レレーナは自衛隊の持つ技術に嘆息し、その様子を観察、分析しながら積極的に日本語を学びとっていた
    
盗賊に襲われるイタリカの街を救った自衛隊 ヘリ(コブラ)での制圧を見たピニャは自衛隊と自分たちの違いに愕然とし事が終わった後 帝国と日本国との交渉の使節を受けることとなる

特地での情報が一般にもたらされない中 国会では野党による自衛隊活動への追及が激しくなり現地からの参考人招致を行うことが決定される


下巻
事情をしらないピニャの部下との間に問題が起こったものの伊丹は国会の参考人招致のため日本へ、伊丹以外にも現地人としてレレイ、テュカ、ロゥリィの三人が正式に国会に招致され、非公開だが帝国王女ピニャとその従騎士ボーゼスの2人も門をくぐる

ヒトではないエルフという存在のテュカ、更にそのテュカとロゥリィの実年齢のパンチ力もあり、野党の追及はトーンダウン 更に炎龍による民間人の犠牲についてもロゥリィは一蹴
日本と帝国との交渉使節になったピニャは銀座事件の捕縛者の引き渡しなど外交交渉を行っていた

国会中継を通じて実物のエルフに沸く特定人種などもいる中、アメリカ、中国ほか特地を狙う勢力は裏で部隊を派遣して暗躍しており血なまぐさいことも起こっていた
伊丹は特地からの5人を連れて東京観光をこなし、裏では各国の相当物騒なちょっかいを牽制する戦いをも行われており  中でもアメリカから総理大臣に示された内閣のスキャンダル公表をチラつかせての強引な交渉には屈することに 
しかし自分が辞意することで内閣スキャンダルを無効化する意地を見せる

東京での滞在を終えて日本との違いを見せつけられたピニャは日本と帝国との争うを止めるよう決意
しかし滞在中に訪れた伊丹の元妻の部屋にてみた薄い本のせいで従者ともどもすっかり腐っていた


炎龍編 上

接触編で撃退した炎龍は片腕を失ったものの生きており、別の場所で捕食を繰り返していた
その捕食場所であるダークエルフの集落よりヤオ・ハー・デュッシが自衛隊へ炎龍の退治を依頼するために人と物資の流入で街となったアルヌスにやってくる

しかしヤオの村があるシュワルツの森は帝国ではなく別の国のエルベ藩王国 別の国へ部隊を送ることはその国への宣戦布告となるため断られたヤオは失意に沈む

帝国に戻ったピニャは元老院議員に接触し 門を超えて遠征した家族が捕虜として生きていることを伝え、更に外務省からは日本の物資を貢ぐことで講和への取り込みを行う
更にそれら貴族の家族を招いた園遊会にて日本の食事、文化、武器をみせることで日本と事を構える危険を実感させる

身内からもバカと評される皇帝の長子:ゾルザル登場 地震による騒動で宮廷内にピニャと共に皇帝と顔を合わせる伊丹たち 
そこで明らかになったのは帝国が日本を攻める判断をするために攫った日本人がいることと既に奴隷として処分されていたことだった
静かに激昂した日本側と戦うとするゾルザルの護衛だが骸をさらすだけとなり、それを見た大臣たちは抗戦を訴えるが皇帝は交渉を選ぶ
そして翌朝、余震に怯える中、自衛隊からの示威(戦闘機による精密爆撃)により破壊された元老院の議事堂は破壊されていた

議員たちは奴隷1人がなぜ日本人をここまで怒らせたのかがわからなかったがピニャはこれまでの経緯からその理由を議員たちに語っていた

一方 自衛隊からの協力を諦めきれないヤオは伊丹に接触 更にテュカは一巻で見せていた既に居ない父親への配膳から更に症状が悪化 伊丹を父と認識するまでになっていた


下巻
次の帝位を巡ってのピニャやその兄の意見交換 さらにゾルザルの奴隷となっているウォーリアバニー族のテューレは自分と日本人奴隷だったノリコとの境遇の違いに暗い恨みを抱いてヒト族の共倒れを画策していた

会議での外交の席での丁々発止のやりとりがなされる中、帝国捕虜の第一陣の話などが出てきて和平へ進みつつある中、伊丹は心の均衡を失ったテュカをみて、父の死を認めさせた上で仇を殺すために炎龍に挑むことができるのか思い悩んでいた

DVの父を誤って殺傷した母、その母を追いこんで心を壊した過去、ドラゴンに立ち向かうことへの死の恐怖 感情がないまぜになった時 酒場に来た老人に背中を押してもらう

外務省職員護衛任務を放棄し、同僚柳田の協力で食料・武器を調達 伊丹、テュカ、ロゥリィ、レレイ、ヤオの5人でドラゴン退治に向かう

その姿を見た老人は自衛隊幹部に自らの素性:帝国の呼びかけで集まった連合軍に参加していたエルベ藩王国の国王であることを明かし自衛隊の王国への越境を手助けする

柳田は外務省職員ではないが鉱物資源の富むエルベの王との交渉で貨幣金属以外の地下資源(原油など)の権利と免税を引き出し、代わりに炎龍の退治と王のエルベへの帰還協力を約束

しかしその後 ヒトを呪うテューレの意を組んだ指令により拉致被害者のノリコを殺そうとしていたウォーリアバニーとの戦闘により柳田は負傷

指令所から命令系統を辿ろうとするも途絶えてたように見えたが作戦幕僚第二科の面々は繋がる糸を引き出そうを動きはじめる

一方ダークエルフの村に入った伊丹達は村人たちの協力を得て 炎龍の巣に粘度爆弾を仕掛ける
その途中に炎龍が帰巣したことで同行のダークエルフに犠牲を出したがテュカが放った雷撃により起爆なんとか倒すことに成功する

直後に噴火口から降ってきたのはロゥリィと同じ亜神でハーディー神の使途ジゼルの2人

活動期ではない炎龍を起したのはジゼルであり、その炎龍がハーディーの信仰者であるダークエルフを捕食してもなにもしないことをしったヤオは信仰を捨てる

炎龍と水龍の間にできた二頭の新生竜を手下に伊丹に迫るジゼルだが 新生竜は越境してやってきた自衛隊の戦闘機(ファントム)、戦闘ヘリ(コブラ)、手榴弾砲によりあっさりお肉に変わり研究素材へ

心の安寧を取り戻したテュカだが言い慣れてしまったとのことで引き続き伊丹は父さんと呼ぶことに

戻った伊丹は命令違反による懲戒処分を受けるが同時に感謝状も多方面から受けることになり、特地資源状況調査担当の人を受ける

他にもハーディーの神殿から招待状が来たり、ヤオは新たに亜神ながらロゥリィを信仰することに決め、そのロゥリィは神となった暁には「愛の神」になることを提案して周りに絶句される



この時点ではまだ何故異世界をつなぐ門がどうやってできたのかは明らかにはされていません
そういや王女のピニャはこの戦争が自分たち側が仕掛けたものであることをしらない(でも 拉致被害者が奴隷にされていたことが分かった時点でそのへん分かったのかな?)




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